HUMMER リア キャリパー オーバーホール
HUMMER(ハマーH1)の修理が入りました。何度もやった事がありますがやった人しか分からないじゃまくささがあります。
初めからカメラを片手にやっていけばいいのですが、手が汚れていてカメラを持てなかったので途中からしか写真が無いのですが、ハマーオーナーの方や、メカの方の参考になればいいです。
ここでなんですが、ハマーは結構よく知っている方(ハマリアン?ハマリスト?)だと思いますが間違っている所もあるかも知れないので自分で作業をしようと思う方は、自己責任でお願いします。
最初にキャリパーを外すのですがドライブシャフトを外した方が作業はやり易いです。しかし、車が動かないようにしっかりと輪留めをしてください。リフトがあればリフトアップするのが良いですが当方には、ハマーが上がるようなリフトは、ありません。なんせ、3トン以上もありますからね。下敷きになれば結構な確率で死ねると思います。
写真が無いのが残念ですがローターとシャフトは友締めになっています。合わせマークをして外しましょう。
次に、ブレーキパイプを緩めます。たしか、3/8 だったと思いますが、フレアナットレンチを使って緩めてください。スパナでは、99%舐めます。フレアナットレンチでも舐める時があります。舐めなくてもブレーキパイプが固着していて一緒に回りねじ切れる時も多々あります。ですから、自分で作業をしようと思う方は、フレアを作れる道具も用意しておいた方が良いかもしれません。まさかハマー1台しか持っていない方は、いないと思いますが、何かあった時に移動出来る足を確保して作業をしてください。
ブレーキパイプを外す前にキャリパを止めているボルト2本を外します。下はやり易いですが上は少しやり難いです。ここで注意ですが、ローターが落ちてくるので注意して外してください。
取り外したキャリパーを写真に取りました。スライドピンも外してますが錆びてなければ外す必要はありません。
このキャリパのピストン部分からオイル漏れ(おもらし)してます。ハマーはよくお漏らしします。このあたりはやっぱりジャパニーズの方が精度がいいように思います。
お漏らし部分の局部アップです。少し拭いてあるのでマシに見えますがブレーキを踏んでいると下にオイルが溜まるくらい激しく漏れてました。
ブレーキパットですが良く見てくださいピストン側と外側のパット部分の形が違います。なぜでしょうか?今まで気付きませんでした。
別のハマーでは、同じパットが入ってました。うーん?もしかして本国では、いろんなメーカーからアフターパーツとして出ているのでしょうか?ご存知のかた、教えてください。これでは、わたしは、ハマリアンには、なれませんね。
サポートブラケットですが、このピンを外すには、7ミリの6角がいります。外してボール版に銜えてスイッチオン ペーパーをあてればはい ピカピカ。
ピストンを抜いてみました。ピストンのカバーを外して中の8ミリ緩めて木を挟んでエアーガンでポン。
ここで注意ですがピストンの中のボルトを緩めるだけにしておいてください。完全に緩めるてエアーを入れるとボルトだけが飛んで出ます。中にオイルが残ってるのでウエスを被せてやってください。
外したピストンを調べると5ミリ程のキズがありました。写真のピストンはキズをペーパーで落としてありますがマイナスドライバーで叩いて付けた様なキズです。意図的?とも思える綺麗なキズ 新品のパットでは、漏れないのですが、減ってくると漏れる仕様?シリンダー側には、キズは無いのに ちょっとおかしいと感じました。ちなみにこのハマーは中古並行車です。入って来て登録すら済んでません。
これくらいピカピカにしておけば問題無いと思います。
ハマーのピストンは磨けば光る金の卵です。
キャリパー側も綺麗に油を落としました。それにしても錆びが酷いですね、シリンダー内は錆びてませんので、使用上問題はないです。
今回交換する部品です。ピストンは再利用です。
ピストンを組み付けました。ラバーグリスをぬって押し込む、やった事がある人はご存知のとうり、専用ツール(SST)が無いと出来ない位です。私が以前働いていた店にはもちろんありました。が、現在の私の店には、ありません。めったにやらない作業ですので、買うのももったいないです。ですが、やり方は他にもあります。プーラーの心棒(先がテーパーでくるくる回るタイプがベター)を使いプレスに軽くかけます。そして、ジュラルミンの板をピストンの6角に合わせて切り抜いた物で回しながらプレス作業、一人では、やり難いですが出来ました。ですから写真が無いのです。真ん中の手では、カメラのシャッターを押せませんでした。
ピストンの中のボルトのOリングも新品にして締めて、カバーを締めてはい 出来上がり。サイドブレーキに異常がなければ、これでいいのですが、ピストンの中やキャリパー本体のサイドのギヤ系に異常があればそちらもばらして確認が必要です。
ピストン側は、スナップリングで止まっているだけです。キャリパー側は、側面の6角を外すと中にマイナスで回すかのような物がありますが、ねじではありません。無理やり回さないでください。ピストンを抜く前に大き目の木をピストンにはさんでおき、エアーを入れるとそのマイナスのボルトのようなピンが飛び出します。ゆっくりとエアーを入れてください。危険です。サイドのバネですが、大きいですが、ペンチで外せます。思った以上に力は掛かってません。
せっかく外してあるので、軽くシルバーに塗って見ました。外す以上に取り付けはめんどくさいですが、がんばって下さい難しい作業ではありませんが、自分でやるには、ブレーキ系ですので、十分な知識と技術のある人に見てもらってください。法律上、自分ではいじれない場所ですが、もし、やってしまった場合は陸運局に持って行き 分解検査 を受けましょう
今回の車両は、登録されてませんので、問題無いです